TICCA金沢日和 Part4
東名阪からアクセスしやすく、
風情ある街並みや文化があふれる金沢。
金沢日和では、TICCA がセレクトしたおすすめの名所・観光地をご紹介します。
さて今回は、緑を感じてタイムスリップしたような町並みを歩きながら、今年の夏の知的な旅をご案内します。
新石川県立図書館
新石川県立図書館は、思いもよらない本との出会いや体験によって、人生の1 ページをめくることができる場所を目指す図書館です。
2019年から金沢市小立野2丁目の「旧金沢大学工学部跡地」で整備が進められ、石川県の新たな知的空間が完成。
大型パネルとガラスが折り重なった「本のページをめくる」イメージを表現した外観が印象的です。
正面入口から中へ入ると広いエントランスホール、その先に1階から4階までの円形の吹き抜けを囲むように書架や閲覧席が配置された、まるで円形劇場のような大空間が広がります。
「日本を知る」「身体を動かす」「世界に飛び出す」「仕事を考える」「暮らしを広げる」「好奇心を抱く」など、約30万冊のうち、7万冊がテーマ事に並べられています。
3階中央部に架かる「ブリッジ」からは全体を360 度見渡すことができます。迷子になってもここから見渡せば見つかるかも。
本や雑誌、椅子が配置されたダイナミックな吹き抜けの全体感をゆっくりと眺めてから回ってみるのもおすすめ。
館内にはユニークな椅子が窓際や本棚の間にたくさん配置されています。お気に入りの椅子を探してゆっくりと読書を楽しめる贅沢な時間を過ごせます。
http://www.pref.ishikawa.jp/muse/library/
金沢蓄音器館
こんなミュージアムがあるなんて。
金沢蓄音機館は主計町茶屋街の近くにある蓄音機を展示しているユニークなミュージアムです。
レトロな雰囲気の館内ではエジソンが発明したろう管式蓄音器から明治・大正・昭和時代の様々な蓄音機が展示されています。
開館後国内外から寄贈を受け、現在600台を超す蓄音器のうち150台ほどを常時展示しています。
2階には代表的なSPレコードを発売順に並べたマトリックスウオールがあり、さらに蓄音器の聴き比べコーナーがあります。
この聴き比べは生の音色が聴けることでたいへん人気があるそうです。
デジタルの音に慣れた若い方々は、「優しい!目の前で演奏しているようだ」と感じ、昔、その音色を聴いたことがある方にはその時代にタイムスリップし、涙を流す人もいるそうですよ。聴いてみたくなりませんか?
1階のサロンでは、蓄音器とともに名ピアニストの演奏を再現する1927年のアメリカ製の自動再演ピアノが置かれています。演奏は毎週日曜日に3回流れます。
サロンの椅子に腰かけて演奏を聴きながら少しゆっくりするのがおすすめ。音楽好きの人にはぜひ訪れてもらいたい全国的にも珍しい博物館です。
https://www.kanazawa-museum.jp/chikuonki/index.html
国立工芸館
日本海側で初の国立ミュージアム・国立工芸館。日本で唯一の国立で工芸を専門とする美術館です。
国立工芸館が建設されたのは金沢の文化エリア、本多の森。兼六園とは道路を挟んでお向かいさんというロケーションにあり、金沢21世紀美術館からも徒歩7分ほどの距離に位置しています。
以前は、40年以上にわたり東京国立近代美術館工芸館として皇居の隣に位置していましたが、2020年10月に「国立工芸館」として金沢に移設されました。
名誉館長はなんと元サッカー選手の中田英寿さん。「大きな問題は作家や産地と消費者が離れたこと。その距離を縮めていくため、工芸館の役割は重要であり、そうした企画を発信できるよう努めたい」とコメントしています。
エントランスには高さ3メートルを超える金子潤さんの迫力ある陶作品が展示され来館者をお出迎え。
国立工芸館は明治後期に立てられた旧陸軍の施設を活用しているので、歴史ある建物も見どころです。
2階へと続く階段は明治期のものを再利用。傷などの使用感が残っているので、階段が使われてきた歴史が感じられ、愛おしくなってしまいます。
明治以降から今日までの日本と海外の工芸及びデザイン作品を収集しており、特に、多様な展開を見せた戦後の作品に重点を置いているそうです。幅広いジャンルを展示している美術館は国内でも珍しく、その内容においても、国内随一のコレクションです。
ぜひ素敵な金沢日和のご参考にされてはいかがでしょうか。
【Archive】
TICCA金沢日和 Part0(金沢店へのアクセス)
TICCA金沢日和Part1(名所・観光地)
TICCA金沢日和Part2(図書館)
TICCA金沢日和Part3(グルメ編)
TICCA金沢日和Part4(名所・観光地)
TICCA金沢日和Part5(グルメ編)